ペイパル、新機能「Pay With Crypto」を開始 — 100以上の暗号資産対応、低手数料、即時決済で世界の加盟店を支援

PayPalは、国境を越えた取引に革新をもたらす新サービス「Pay With Crypto(暗号資産で支払い)」を発表しました。このプラットフォームは、グローバル取引を効率化し、運用コストの削減を目指すもので、米国拠点の加盟店向けに支払い手段を拡大します。CoinbaseやMetaMaskなどの主要なウォレットを通じて、100種類以上の暗号資産による決済の受け入れが可能となります。これにより、国際商取引で課題となっていた高い決済手数料や複雑なシステム統合問題の解消を目指しています。

この新機能では、暗号資産をPayPal独自の米ドル連動型ステーブルコイン「PYUSD」などのステーブルコインや法定通貨へシームレスに変換し、ほぼ即時で取引を完了できます。PayPal上でPYUSDを保有する加盟店は、年利4%のリワードを受け取ることができ、キャッシュフローの効率化や流動性向上にもつながります。

手数料も大幅に削減されており、初年度は0.99%という特別料金が適用されます。これは、従来の国際クレジットカード手数料と比べて大幅に低く、最大90%のコスト削減を実現します。これにより、加盟店は利益率を高め、売上資金へのアクセスを迅速化し、世界中のフリーランサーや取引先への送金も低コストかつ高速で行えるようになります。

PayPalのこのプラットフォームは、6億5,000万人を超える暗号資産ユーザーという急成長市場へのアクセスも提供し、加盟店が決済手段の多様化やグローバルな顧客基盤の拡大を図るうえで強力なツールとなります。統合手順の簡素化や越境取引の障壁解消によって、Pay With Cryptoは世界決済における暗号資産の主流化を促進する起爆剤となるでしょう。

市場環境が進化し続ける中で、PayPalの暗号資産決済ソリューションのようなイノベーションは、より効率的で包括的、そしてデジタル化された越境ビジネスへの重要な一歩といえます。この進化を活用する加盟店は、コスト削減だけでなく、急成長するデジタル経済において競争力の強化も期待できます。